夏の間 青々としていた緑の山は
すっかりその姿をかえていた
今夜は冷えそうだなぁ・・・・
そういえば ボクが捨てられたときも
山はあんな色だったっけ
綺麗だなぁって眺めてたの覚えてるもん
ボクは、いつものように
一番日当たりのいい公園のベンチで
日向ぼっこを楽しんだ後
遠くの山を眺めていた
さぁて、この後はどうしようかなぁ
ボクは「自由」だから好きなことが
できるんだ
2丁目の田中さんとこの
ミィおばあさんはこう言ってた
「私はね、ママと一緒じゃないと
ここから出られないのさ
いいねぇ、お前は 自由に動けて・・・
まぁ、お母さんが作ってくれた
この座布団の上も居心地いいけどね」
ミィおばあさんちの隣の人は
猫が好きじゃないんだって
だから 勝手に家から出ないように
言われてるんだ
そういえば、ミィおばあさんとこに
遊びに行こうとした時
すごい顔して ボクを追い払おうとした
人間がいたけど あれが、隣の人なのかな
すごいこわい人だったなぁ
ミィおばあさんは あんな怖い人から
守られてるんだね・・・・・
7丁目の石田さんちのマーくんは冒険が
大好きで 3日に1度はボクと川や山へ
行って遊ぶ
だけど 学校って所が終わる時間になると
「早く帰らないとみくちゃんが心配する
いいなぁ、お兄さんは 好きな時間まで遊べて
ボクも自由になりたいよ」
そう言って まだ遊びたい気持ちを
我慢して帰っていくよ
みくちゃんは マーくんちの一番下の子で
3人目でやっとできた女の子なんだ
2年前、マーくんを ダンボールっていう
四角い箱から抱き上げて
そのまま家につれて行ったんだってさ
お父さんは みくちゃんの「お願い」って
言葉に弱いんだって言ってた
ボク、一度 石田さんちをのぞきに行ったことがあるんだ
みくちゃんが マーくんの頭をず~っと撫でてた
マーくんはゴロゴロゴロって聞いたこともない声を出してたなぁ
ボクは、好きなところに行けるし
好きな時間まで遊べる
みんなが欲しい「自由」ってものを
持っている
でも、ボクにはみんなが持ってる
「場所」がない
ミケおばあさんの場所はお母さんが
作ってくれた ふかふかの座布団の上
マーくんの場所はみくちゃんの隣なのさ
よくは、わからないけど 「場所」って、
すごくあったかくて眠たくなるんだって
ボクも欲しいなぁ
よぉ~し、ボクの「場所」を探しに行こう
どこへ行けば見つかるのかわからないけど
とりあえずボクはあの綺麗な色の山へと
向かって歩き出した
すっかりその姿をかえていた
今夜は冷えそうだなぁ・・・・
そういえば ボクが捨てられたときも
山はあんな色だったっけ
綺麗だなぁって眺めてたの覚えてるもん
ボクは、いつものように
一番日当たりのいい公園のベンチで
日向ぼっこを楽しんだ後
遠くの山を眺めていた
さぁて、この後はどうしようかなぁ
ボクは「自由」だから好きなことが
できるんだ
2丁目の田中さんとこの
ミィおばあさんはこう言ってた
「私はね、ママと一緒じゃないと
ここから出られないのさ
いいねぇ、お前は 自由に動けて・・・
まぁ、お母さんが作ってくれた
この座布団の上も居心地いいけどね」
ミィおばあさんちの隣の人は
猫が好きじゃないんだって
だから 勝手に家から出ないように
言われてるんだ
そういえば、ミィおばあさんとこに
遊びに行こうとした時
すごい顔して ボクを追い払おうとした
人間がいたけど あれが、隣の人なのかな
すごいこわい人だったなぁ
ミィおばあさんは あんな怖い人から
守られてるんだね・・・・・
7丁目の石田さんちのマーくんは冒険が
大好きで 3日に1度はボクと川や山へ
行って遊ぶ
だけど 学校って所が終わる時間になると
「早く帰らないとみくちゃんが心配する
いいなぁ、お兄さんは 好きな時間まで遊べて
ボクも自由になりたいよ」
そう言って まだ遊びたい気持ちを
我慢して帰っていくよ
みくちゃんは マーくんちの一番下の子で
3人目でやっとできた女の子なんだ
2年前、マーくんを ダンボールっていう
四角い箱から抱き上げて
そのまま家につれて行ったんだってさ
お父さんは みくちゃんの「お願い」って
言葉に弱いんだって言ってた
ボク、一度 石田さんちをのぞきに行ったことがあるんだ
みくちゃんが マーくんの頭をず~っと撫でてた
マーくんはゴロゴロゴロって聞いたこともない声を出してたなぁ
ボクは、好きなところに行けるし
好きな時間まで遊べる
みんなが欲しい「自由」ってものを
持っている
でも、ボクにはみんなが持ってる
「場所」がない
ミケおばあさんの場所はお母さんが
作ってくれた ふかふかの座布団の上
マーくんの場所はみくちゃんの隣なのさ
よくは、わからないけど 「場所」って、
すごくあったかくて眠たくなるんだって
ボクも欲しいなぁ
よぉ~し、ボクの「場所」を探しに行こう
どこへ行けば見つかるのかわからないけど
とりあえずボクはあの綺麗な色の山へと
向かって歩き出した
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