笛と太鼓の音が 聞こえる
あぁ、そうか・・今日は夏祭り・・
お盆だものね
仕方ない、実家に帰るのは明日にしよう
だって、ほら・・・
今日もやってきたでしょ・・・
あの営業マン
結婚したら 庭付き一戸建ての家に住むことを
夢みている私の趣味は、休みの日に
モデルハウスを見てまわること
今まで どのくらいのモデルハウスを見てきたかなぁ
そのせいで、まだ買う気もないのに・・・と、いうか
一緒に住む相手もいないのに たくさんの住宅メーカー
からダイレクトメールやセールスの電話がくる
それを迷惑と思うなら 見に行った時に うその住所や
電話番号を書けばいいことなんだけど
頭光らせた 厳格な父に
『いいかぁ、夕子っ、 ウソはいかん! わかったかぁ』って
きつく 言われているから それはできない
配偶者有りに○をつけてるのは どうなのかって?
それは・・・まあ・・・ご愛嬌?・・・
実際に買う気があるのか、ないのかぐらい
向こうだってプロだから だいたいわかった上での
お決まり営業トークなんだけど
まさか、ほんとに家まで来るやつがいるとはね・・
当然、門前払い
だけど、この営業マン ここ最近ほとんど
毎日やってくる
連日、朝から30℃を超す猛暑にイライラしていた
ことも重なって 温厚な私もさすがに頭にきちゃって
昨日、その営業マンの会社に電話をしてみたの
『もしもし、営業の久高さん いらっしゃいます?』
『久高ですか?・・・・ど、どのようなご用件でしょうか?』
『あのね、お宅の営業の久高さん
最近、毎日のように来るんだけど
ちょっと 何とかなりません?』
『え、・・・・しょ・・少々お待ちください』
電話に出た女の子は少し慌てているようだった
もしかして、たちの悪いクレーマーとでも
思われたかしら
『おまたせ致しました 久高の上司の者です
どなたが存じませんが、去年亡くなった久高が
お宅に営業に行っているなんて・・・・
いたずらにもほどがありますよ
また、電話をかけてきたりするようでしたら
それなりの対処をとらせていただきます』 ブチッ!
そういって 電話はすぐに切られた
・・・げっ!! また・・ですかぁ?・・・
実は私、実家がお寺だからなのか
小さい頃からこういう事がよくあるの
霊を呼び寄せる体質なのかしら?
私は、ドアを開けた 怖くないのかって?
慣れっていうのかな? 怖いっていうよりも
むしろ、今度は何が原因で成仏できないのかって
いうことに 興味がいってしまう
霊を呼び寄せるってこと以外にも
これもある意味 特異体質よね
『久高さん、私に何か頼みがあるんじゃない?』
久高さんは、私をモデルハウスへ連れて行った
ここで 去年の今日 急いで帰ろうとして
階段から足を踏み外し亡くなったんですって
たんなる ドジじゃんって思ったけど
声に出すのはやめた
『で、私はここで何をすればいいの?』
久高さんは、死んでるのかっていうくらい
弱々しい、声で 語りだした
・・・あ、死んでるんだった・・・
『あの日、私は妻と娘を夏祭りに連れて行って
あげる約束をしていました
それが、あなたが買う気もないのに
いろんな質問をしてくるものだから
帰りが遅くなり あわてていたら こんな事に
なってしまったのです
中に私の大事な忘れ物があるのですが
事故があったモデルハウスってことで
お祓いされていて 私は中に入れません
責任をとって あなたがとってきてください』
あれ? 私が悪かったりする?
とにかく、久高さんのために ここは
一肌ぬぐとするか・・
あぁ、そうか・・今日は夏祭り・・
お盆だものね
仕方ない、実家に帰るのは明日にしよう
だって、ほら・・・
今日もやってきたでしょ・・・
あの営業マン
結婚したら 庭付き一戸建ての家に住むことを
夢みている私の趣味は、休みの日に
モデルハウスを見てまわること
今まで どのくらいのモデルハウスを見てきたかなぁ
そのせいで、まだ買う気もないのに・・・と、いうか
一緒に住む相手もいないのに たくさんの住宅メーカー
からダイレクトメールやセールスの電話がくる
それを迷惑と思うなら 見に行った時に うその住所や
電話番号を書けばいいことなんだけど
頭光らせた 厳格な父に
『いいかぁ、夕子っ、 ウソはいかん! わかったかぁ』って
きつく 言われているから それはできない
配偶者有りに○をつけてるのは どうなのかって?
それは・・・まあ・・・ご愛嬌?・・・
実際に買う気があるのか、ないのかぐらい
向こうだってプロだから だいたいわかった上での
お決まり営業トークなんだけど
まさか、ほんとに家まで来るやつがいるとはね・・
当然、門前払い
だけど、この営業マン ここ最近ほとんど
毎日やってくる
連日、朝から30℃を超す猛暑にイライラしていた
ことも重なって 温厚な私もさすがに頭にきちゃって
昨日、その営業マンの会社に電話をしてみたの
『もしもし、営業の久高さん いらっしゃいます?』
『久高ですか?・・・・ど、どのようなご用件でしょうか?』
『あのね、お宅の営業の久高さん
最近、毎日のように来るんだけど
ちょっと 何とかなりません?』
『え、・・・・しょ・・少々お待ちください』
電話に出た女の子は少し慌てているようだった
もしかして、たちの悪いクレーマーとでも
思われたかしら
『おまたせ致しました 久高の上司の者です
どなたが存じませんが、去年亡くなった久高が
お宅に営業に行っているなんて・・・・
いたずらにもほどがありますよ
また、電話をかけてきたりするようでしたら
それなりの対処をとらせていただきます』 ブチッ!
そういって 電話はすぐに切られた
・・・げっ!! また・・ですかぁ?・・・
実は私、実家がお寺だからなのか
小さい頃からこういう事がよくあるの
霊を呼び寄せる体質なのかしら?
私は、ドアを開けた 怖くないのかって?
慣れっていうのかな? 怖いっていうよりも
むしろ、今度は何が原因で成仏できないのかって
いうことに 興味がいってしまう
霊を呼び寄せるってこと以外にも
これもある意味 特異体質よね
『久高さん、私に何か頼みがあるんじゃない?』
久高さんは、私をモデルハウスへ連れて行った
ここで 去年の今日 急いで帰ろうとして
階段から足を踏み外し亡くなったんですって
たんなる ドジじゃんって思ったけど
声に出すのはやめた
『で、私はここで何をすればいいの?』
久高さんは、死んでるのかっていうくらい
弱々しい、声で 語りだした
・・・あ、死んでるんだった・・・
『あの日、私は妻と娘を夏祭りに連れて行って
あげる約束をしていました
それが、あなたが買う気もないのに
いろんな質問をしてくるものだから
帰りが遅くなり あわてていたら こんな事に
なってしまったのです
中に私の大事な忘れ物があるのですが
事故があったモデルハウスってことで
お祓いされていて 私は中に入れません
責任をとって あなたがとってきてください』
あれ? 私が悪かったりする?
とにかく、久高さんのために ここは
一肌ぬぐとするか・・
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