あまり日の当らない少し乾燥した部屋で
ボクは昔のことを思い出していた
しんしんと降る雪がこの世の全ての雑音を
吸い込み それはそれは静かな冬の夜
ボクは誰かの手によって寝ている男の子の
枕元にそっと置かれた
朝、目が覚めた男の子はボクに気がついた
まだ10歳にもならない子が持つには
少し重たいボクを 男の子は きゅうっと
抱きかかえ 階段を駆け下り
嬉しそうにお父さんに向かって叫んだ
『サンタさんだ、サンタさんが来てくれたよ』
その日から二人の冒険が始まった
冒険を楽しんでいる時の彼の表情は
実に豊かだ
ボクがピンチに陥っていれば自分がピンチに
あっているかのように困った顔になり
花畑でつかの間の休息をしていれば
一緒になって にっこりと笑う
全ての冒険が終わっても 男の子は
ボクを彼のそばから離さなかった
何度も 同じ冒険を繰り返したが
彼が飽きる様子などまったくなかった
本当に楽しかった・・・・・
ボク達は友達だった・・・・
それから1年経ち、2年経ち・・・・
月日の流れとともに僕たちの冒険の数は減った
それでもボクはよかった 彼のそばにいたからね
そばにいれば 時々はボクに
会いにきてくれてたんだ
その後、彼は もう男の子と呼べる
外見ではなくなり大人の男の人になった
そしてボクは彼の部屋ではなく
たくさんの本のあるこの部屋へ
移されたっていうわけさ
彼は、時々この部屋へ来ることはあるけれど
ボクの事を手に取ることはない
大人になった彼には用済みなのかもしれないな
確かにボクは大人向きではないもの・・・・
ボクは声に出してつぶやいて・・・・
『ボクの冒険は終わってしまったのか』
ボクの独り言を聞いていた隣の物知りおじさんが
こんなことを教えてくれた
『北の国にいる白くてなが~いひげの
おじいさんを探してごらん
そのおじいさんは不思議な力を持っていて
1年に1度、奇跡を起こしてくれるらしい
キミをまた誰かの手元に届けてくれるかも
しれないよ』
そして、ボクはおじさんの言うとおり
その白くてなが~いひげをもつおじいさんを
探す旅にでた
いつも来るすずめに北へむかう渡り鳥を
紹介してもらって出発したが
間違って南の国へ行ってしまったり
穴におちて3日間出口を探してさまよったり
たくさんの困難を乗り越えやっと北の国に着いたのに
北の国の門の番人が留守みたいで入れない
困ったなか・・ 門番の家でカギを探さなければ
ボクは昔のことを思い出していた
しんしんと降る雪がこの世の全ての雑音を
吸い込み それはそれは静かな冬の夜
ボクは誰かの手によって寝ている男の子の
枕元にそっと置かれた
朝、目が覚めた男の子はボクに気がついた
まだ10歳にもならない子が持つには
少し重たいボクを 男の子は きゅうっと
抱きかかえ 階段を駆け下り
嬉しそうにお父さんに向かって叫んだ
『サンタさんだ、サンタさんが来てくれたよ』
その日から二人の冒険が始まった
冒険を楽しんでいる時の彼の表情は
実に豊かだ
ボクがピンチに陥っていれば自分がピンチに
あっているかのように困った顔になり
花畑でつかの間の休息をしていれば
一緒になって にっこりと笑う
全ての冒険が終わっても 男の子は
ボクを彼のそばから離さなかった
何度も 同じ冒険を繰り返したが
彼が飽きる様子などまったくなかった
本当に楽しかった・・・・・
ボク達は友達だった・・・・
それから1年経ち、2年経ち・・・・
月日の流れとともに僕たちの冒険の数は減った
それでもボクはよかった 彼のそばにいたからね
そばにいれば 時々はボクに
会いにきてくれてたんだ
その後、彼は もう男の子と呼べる
外見ではなくなり大人の男の人になった
そしてボクは彼の部屋ではなく
たくさんの本のあるこの部屋へ
移されたっていうわけさ
彼は、時々この部屋へ来ることはあるけれど
ボクの事を手に取ることはない
大人になった彼には用済みなのかもしれないな
確かにボクは大人向きではないもの・・・・
ボクは声に出してつぶやいて・・・・
『ボクの冒険は終わってしまったのか』
ボクの独り言を聞いていた隣の物知りおじさんが
こんなことを教えてくれた
『北の国にいる白くてなが~いひげの
おじいさんを探してごらん
そのおじいさんは不思議な力を持っていて
1年に1度、奇跡を起こしてくれるらしい
キミをまた誰かの手元に届けてくれるかも
しれないよ』
そして、ボクはおじさんの言うとおり
その白くてなが~いひげをもつおじいさんを
探す旅にでた
いつも来るすずめに北へむかう渡り鳥を
紹介してもらって出発したが
間違って南の国へ行ってしまったり
穴におちて3日間出口を探してさまよったり
たくさんの困難を乗り越えやっと北の国に着いたのに
北の国の門の番人が留守みたいで入れない
困ったなか・・ 門番の家でカギを探さなければ
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