ある秋の初めの休日、私はおじから呼び出された。
このおじにはいつもとんでもない目にあわされている。
夏には海辺のコテージに数日間閉じ込められるという許せないようなこともあった。
(後でモーターボートの合鍵をもらったので、それはチャラにすることにしたが)
今度はいったいなんだろう・・・?
私が呼び出されたところはへんてこな建物の前だった。
「やあ、カナちゃん、遅かったじゃないか。今日君を呼び出したのは、ほかでもない、僕の作った新しい娯楽施設『脱出の館』のテストプレイをしてもらうためなんだよ。」
「『脱出の館』・・・って、これ?」
「そうそう。」おじはうれしそうに説明した。
「普段、勉学にいそしんで疲れている僕の教え子達の息抜きにならないかと思ってね。」
おじは、大学で教えている傍ら、株かなにかをやっているらしく、金持ちで、しょっちゅうくだらない道楽に大金をつぎ込んでいる。
「で、まあ、かわいい姪っ子の君を一人目の客&安全確認をしてくれるテストプレイヤーとして、呼んだ訳さ。さあ、中に入った入った。」
そういうと、おじは私にこの建物の見取り図とノートをおしつけ、建物の中に押し込んで、カギをかけてしまった。
「あ、そうそう、そこにある鏡ね、この間イギリスに行ったとき買ってきたアンティークの高いやつだから壊さないでね。なんかいろいろいわくつきなんだそうだけど・・」
外で、おじが何かごちゃごちゃ言っているのが聞こえる。
「鏡ってこれね。シンプルだけどきれ・・・なんだか生きているみたい」
そう、思ったとたん、私は鏡にすいこまれてしまった。
「ちょっと、ちょっとー、おじさーん!」
さっきまで外で声が聞こえていたはずなのにシーンと静まり返っている。
(ここは・・・鏡の世界なんだわ!)
鏡をたたいてもどうにもならない。それどころか何も映っていない。
手にはおじから受け取った建物の見取り図と、一冊のノートだけ。
今は、これを見ながらとりあえず建物から脱出するしかなさそうだ。
このおじにはいつもとんでもない目にあわされている。
夏には海辺のコテージに数日間閉じ込められるという許せないようなこともあった。
(後でモーターボートの合鍵をもらったので、それはチャラにすることにしたが)
今度はいったいなんだろう・・・?
私が呼び出されたところはへんてこな建物の前だった。
「やあ、カナちゃん、遅かったじゃないか。今日君を呼び出したのは、ほかでもない、僕の作った新しい娯楽施設『脱出の館』のテストプレイをしてもらうためなんだよ。」
「『脱出の館』・・・って、これ?」
「そうそう。」おじはうれしそうに説明した。
「普段、勉学にいそしんで疲れている僕の教え子達の息抜きにならないかと思ってね。」
おじは、大学で教えている傍ら、株かなにかをやっているらしく、金持ちで、しょっちゅうくだらない道楽に大金をつぎ込んでいる。
「で、まあ、かわいい姪っ子の君を一人目の客&安全確認をしてくれるテストプレイヤーとして、呼んだ訳さ。さあ、中に入った入った。」
そういうと、おじは私にこの建物の見取り図とノートをおしつけ、建物の中に押し込んで、カギをかけてしまった。
「あ、そうそう、そこにある鏡ね、この間イギリスに行ったとき買ってきたアンティークの高いやつだから壊さないでね。なんかいろいろいわくつきなんだそうだけど・・」
外で、おじが何かごちゃごちゃ言っているのが聞こえる。
「鏡ってこれね。シンプルだけどきれ・・・なんだか生きているみたい」
そう、思ったとたん、私は鏡にすいこまれてしまった。
「ちょっと、ちょっとー、おじさーん!」
さっきまで外で声が聞こえていたはずなのにシーンと静まり返っている。
(ここは・・・鏡の世界なんだわ!)
鏡をたたいてもどうにもならない。それどころか何も映っていない。
手にはおじから受け取った建物の見取り図と、一冊のノートだけ。
今は、これを見ながらとりあえず建物から脱出するしかなさそうだ。
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