新竹取物語かぐや外伝 五獣ノ塔

今は昔、中国より朝鮮半島を経て日本に伝わりし仏塔。
幾重にも重ねられた箱部屋には三重、五重、多い物では十三重の塔がある。
あるところには聖徳太子が眠りあるところには釈迦が眠ると言われ仏教と関わりが深い事は言うまでもなくその中でも五重塔が多く知られている。
法隆寺の五重塔は日本最古ともいわれ日本に伝わる以前は、紀元前3世紀頃から造られ始めたストゥーパに起源を持つといわれている。
しかし、そんな五重塔の中に、忌み嫌われる塔が存在している。
その塔は、「五獣の塔」とも呼ばれ「逃げ場所なくとも、塔には行くな」と詠われ竹取の物語で、月の天女かぐやが五人の求婚者に探させた秘宝が隠されているとも伝えられている。
その秘宝を守る五獣が立ち入る者を決して外には帰さず生きながらにして冥府へ誘うという恐ろしい聖域であるという。
新竹取物語かぐや外伝「五獣ノ塔」